|
ジャンガリアンハムスター ブルーサファイア色 オス 1.5才
腹部が膨れている気がするとのことで来院。触診において左側腹部に勾玉上の大豆大の腫瘤が触知されたが盲腸の可能性もあったことからしばらく様子をみることとした。下痢や便秘症状および一般状態には異常はみられなかった。
レントゲン撮影において何らかの腹腔内の腫瘤による消化管圧迫により、消化管の偏りが観察された。右側が頭、左がお尻側。写真の上側が偏在している消化管で黒くガスの溜まった状態が観察され、逆に下側は白く塊のようなものが認められる。
数日後、陰茎包皮に膿瘍が認められ、排膿および注射による抗生物質の投与を行い、治療をおこなっていた。
膿瘍治療中も一般状態に異常はみられないものの、なんとなく腹部の腫大が大きくなってきた気もするので、膿瘍の排膿処置のついでに全身麻酔したで試験的開腹手術を行いました。
下の左側の写真は腹部切開をして認められたやや桃色の乳白色の腫瘤群。下右側の写真はさらに腹腔内から腫瘤群をひっぱり出した状態。赤く長い臓器は脾臓で写真では分かりづらいが薄く白い部分が島の様に散在している。
これらの腫瘤群は脾臓の根元部分から腸管を取りまとめている大網という部分にブツブツと種をまいた様に大小様々認められた。
この腫瘤は脾臓に転移している可能性も大いに考えられたため、脾臓を含めた腫瘤群の全摘出を行った。一部腸管および腹膜に転移巣が見られたが無理に摘出することはさけた。
術後の病理検査においてこの腫瘤群は「肥満細胞腫」であることがわかった。肥満細胞腫についてはフェレットの症例を参考にしてください。
|