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5日前にペットショップにて購入した若いヨウム。
足輪が付いている足をかばって歩き、あまり食べないとのことで来院。
下腿骨端の肥厚がみられたが、消炎剤などの注射にて腫れも引きかばうのも軽減されて、前夜はよく食べたとのことであったが、翌朝は食欲がなくなり、嘔吐がみられ、頭を前に伸ばした体勢で元気がないとのことであった。診察中に排泄した尿と糞には少量の鮮血が混じっていた。レントゲン撮影ではそ嚢と腺胃(消化液を分泌する胃)および筋胃(エサを磨り潰すための胃)にガスの貯留が認められた。
飼い主の話では、淡緑色の嘔吐物であったため、同色のペレットを詰まらせたかもしれないとのことで、バリウム造影による閉塞の確認を行なったが、1時間半後ようやく少量のバリウム液が腺胃に落下しているような状態で何らかの通過障害があるように感じられたが、確定には至らなかった。
さらに翌朝治療の甲斐なく、亡くなってしまいましたが、飼い主の御好意により解剖をさせていただくこととなった。
症状やバリウム検査から疑われた閉塞や狭窄は食道-そ嚢-腺胃-筋胃とも認められず、腺胃の壁が薄くなっているのが認められたのみで肉眼上の消化管内の病変や異物は確認できませんでした。糞便検査においても検出されましたが、腺胃粘膜からも少量のメガバクテリアがみとめられた。
解剖を進めていくと右の肺から胸部気のうの接する部分にカビが広範囲に生えているのが認められた。(写真の→部分)形状からアスペルギルス症であると断定しました。
アスペルギルスは、自然界に普通にみられるカビでパンなどに生えるものと同じようなもので感染の要因としては、飼育施設内に発生したカビを吸気することにより感染するのですが、少量であれば免疫系が正常であれば感染する可能性は高くはないが、高濃度に暴露されたり、環境の不備や急変により、ストレスが加わって抵抗力が低下することで感染する可能性が高くなります。特に幼弱個体や老齢個体、他の病気に併発する可能性が高くなるので注意が必要です。
検査においては、一般的には気管洗浄液からの真菌胞子の検出や内視鏡による診断となりますが、実際はかなり困難で剖検時の気管洗浄においても真菌胞子の検出はできませんでした。また、嘔吐や食欲不振、次第に痩せてくるなどの病鳥症候群を呈するだけで特徴的な症状ではないため実際の生前診断は難しいと言わざるを得ません。
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