厚木市の動物病院~犬・猫・ハムスター・フェレット・鳥をはじめ、エキゾチック動物全般の診療

Home 当院のご紹介 アクセス お問い合わせ
 

ウーパー・ルーパーの胃内異物

 ウーパー・ルーパー

 

 

 

  ウーパー・ルーパー(正式にはメキシコサラマンダーのアホロートル、ウーパー・ルーパーは商品名) 一才未満個体。

 1ヵ月エサを食べず、今日になって脱腸しているとのことで来院。小指頭大にうっ血して腫大した腸管が排泄口より脱出していた。

 腹部を触診すると石と思われるゴロゴロした触感があったためレントゲンで確認後、まずは患部を針で乱刺したのち高張糖液につけて浸透圧差を利用してうっ血を解除したのち腹腔内に陥納しました。

 

 腸管内の異物は水底にひいてあった石で5個確認されたため、麻酔下で開腹手術を行い摘出しました。

 

 飼い主はウーパー・ルーパーに適した石とされていた大き目の石を水底にひいており、まさか飲んでいるとは思っていなかったようです。その影響で脱腸に至ってしまったようです。

 

 

 

ミシシッピーニオイガメの口角膿瘍

 

 

 

 

  この個体は最近輸入されてきたベビー。この例のニオイガメに特発する病気ではなく、ミドリガメ(ミシシッピアカミミガメ)やゼニガメ(クサガメの幼体「本来のゼニガメはニホンイシガメの幼体を表すことばであるが、入荷量の減少から最近ゼニガメと呼ばれるものはクサガメ)、などあらゆるカメにも発症する。

 

 原因は水換え不足による水質の悪化、ホットスポットを設置しないで飼っているとバスキングによる体温の上昇が出来ないことによる抵抗力の低下など飼育者の管理不備が原因のことが多い。

 他に体表や耳道、足の裏、甲羅などあらゆる場所に膿の塊を形成する。悪化により体内で細菌が増殖する敗血症に移行すると全身状態が悪化しやがて死亡する。

 今回の個体群も熱帯魚の水槽内で魚との混泳飼育を行なっており、秋口の水温低下とバスキングライトの未設置の状態であった。水槽内には数匹のニオイガメが飼育されておりすべての個体に伝染していた。

 右の写真は嘴の下(裏)に形成された膿の塊。うまく取らないと嘴も取れてしまう。

 左の写真は膿瘍摘出後。跡には大きな欠損部が残る。

 

 

レッドテールキャット(ナマズ)の胃内異物

 レッドテールキャットの異物

 

 

 
 レッドテールキャットという大型ナマズ。

 2ヶ月半前にろ過装置の吸水口にある網目のストレーナーを誤飲してしまったとのこと。

 来院できないとのことで平塚まで出陣しました。

 だんだん元気がなくなってきたとのことで依頼があり
とりあえず病院に連れ帰ってからレントゲン、摘出のプランを立てていましたが、個体が50cmと大型であったことと触診で体表から位置が推定できたことからその場で摘出を行ないました。かなり衰弱していたことから今回は麻酔をかけず口から直接手を入れて感覚で異物を掴み引き出しました。飲み込んでからかなり時間が経過していたことから胃粘膜がストレーナーの網目から内部に入り込んでしまい絡まったような状態になっていましたので、ストレーナーを切り分解して胃粘膜から剥離しました。

 もっと重い金属異物であれば逆さにして振り出せば出てくることが多いのですが、今回はプラスティック製ということもありうまく吐き出すこともできなかったようです。

 

 

ベステルチョウザメの転覆病

 ベステルチョウザメの転覆病

 

 

 

 ベステルチョウザメ 2年魚 

 水換え後、腹を上にして泳ぐようになり、沈むことができなくなった。

 金魚、特に琉金などの丸い体形の種類によく発症する症状です。水温の急激な変化などで浮き袋内の浮力調整がうまくいかず、腹を上にして泳いだり、立ち泳ぎする症状がみられます。一般にこの病気(症状)自体で死ぬことはなく、エサがうまく採れないことによる衰弱死や体表が水面から露出することにより、乾燥し細菌感染を起こすことになるので注意が必要です。

 ふつう、治療は数日かけて水温を徐々に上げることにより浮き袋内の空気がぬけるのを待つのですが、今回はチョウザメという高水温に弱い魚であったため、浮き袋内の空気を注射針で抜くことにした。

 約10mlの空気を抜くと、2時間ほどすると正常の泳ぎ方にもどった。

 写真はレントゲン写真。黒い楕円形の部分が浮き袋である。ちなみに転覆している状態に近いよう写真は上下逆にしてあるので、上が腹、右が頭側です。

 

 

グリーンイグアナの大腿膿瘍

 腹壁ヘルニア

 

 

 

 大腿部にできものが出来たとのことで来院。

 

 腫瘤は大腿の鱗の上に出来ており、深部の筋肉などとの癒着や浸潤もないようなので、その場で麻酔・摘出を行いました。

 

 

 

アジアアロワナの鰓めくれ

 アジアアロワナの鰓めくれ

 

 

 

 アジアアロワナ 約1才

 急に右鰓蓋が外側に反ってきたので、切除して欲しいとのことで来院。

 魚用麻酔薬で麻酔をかけ、外反している鰓蓋の切除を行なった。アロワナなどの古代魚は薬品に弱いので麻酔濃度を極力控え鯉や金魚に使用する半量で麻酔処置を行なった。

 鰓めくれの原因としては、水質の悪化や低酸素状態などが考えられる。アジアアロワナにおいては、亜硝酸塩だけではなく、硝酸塩濃度にも注意が必要でこまめな水換えとろ過システムの見直し、水流の強化などの検討が必要となります。

 

 

グリーンバシリスクの大腿腫瘍

 グリーンバシリスクの大腿腫瘍

 

 

 

 10才のグリーンバシリスク。以前にも同じ部分に腫瘤ができており、他院にて掻爬(掻きだし)手術を行ったが、昨年より再発。当院に来院した。

 左後肢の大腿部にクルミ大の腫瘤が形成されており(写真左)、外見上は、腫瘍性か、膿瘍性かはわからなかったが、一部自壊しており、麻酔下で切開摘出手術を行った。

 摘出した腫瘤は中心部が融解壊死しており、外縁は大腿の筋肉に浸潤(滲みこむような感じ)していた。(写真右)細胞診にて炎症性の膿瘍であった。

 

ヒョウモントカゲモドキの尾端壊死

 ヒョウモントカゲモドキ

 

 

 

 環境の不備や外傷により尾部に細菌感染を起こし、組織壊死を起こしたもの。トカゲの仲間では多くの種では尾の自切→再生が敵から逃げる際に行われる通常の現象であり、トカゲモドキを含むヤモリの仲間(クレステッドゲッコーなどの一部を除く)も自切を行うことができる。しかし、この個体は尾端が壊死を起こしてしまったので麻酔下で壊死した尾を摘出した。

 

 

 

パンサーカメレオンの皮下糸条虫(フィラリア)

 パンサーカメレオンのフィラリア

 

 

 

 野生採取個体であるパンサーカメレオンやディレピスカメレオンに多くみられる寄生虫で体表の皮下に寄生し、ミクロフィラリアと呼ばれる子虫を産み、この子虫は血液中に泳ぎまわり媒介者(ベクター)となる蚊やダニなどの吸血昆虫がカメレオンの血液を吸血する際、体内に取り込まれ、感染子虫というものに変化し、再び吸血昆虫がカメレオンの吸血を行う際フィラリアを感染させるという感染環を作っていると思われます。

 フィラリア感染を受けているカメレオンの体表にはうねった凹凸(アマゾン川みたいな感じ)が見られるので慣れるとわかります。皮膚に小さな切開をして皮下のフィラリアを吊りだしているところ。この個体からは大小合わせて10匹のフィラリアを摘出しました。

 血液検査をすると無数のミクロフィラリアが検出される。状態によってはこのミクロフィラリアの殺滅を検討する必要があります。

 

 

グラシリスカメレオンの卵詰まり

 グラシリスカメレオンの卵詰まり

 

 

 

 グラシリスカメレオン ♀ 年齢不明 6月上旬原産地より輸入。ショップにて販売されていた状態ですでに持ち腹(野生で交尾抱卵)個体で、灰色地に黄色い斑点が点在していて、腹部は卵ではちきれそうに膨れ、尾や腕が極度に削痩しており、枝には留まっていたが一見して輸送ストレスと極度の脱水により衰弱していることは目にみえていた。(写真左)

 購入後、状態の立て直しを図り十分な給水と餌の給餌を行っていたが、脱水著しく、カルシウムを添加した輸液を行ったのち、産卵誘発剤の投与を行ったが反応せず、帝王切開に踏み切った。 

 麻酔下で腹部の横を切開し、薄い子宮の中には63個の卵が充満しており、状態も良くないことから手術時間の短縮を図るため子宮摘出後に中の卵を丁寧にしごき出した。(写真右)

 母体の状態が術前から非常に悪いため、麻酔の覚めが非常に悪く、一時回復したものの2日後に死亡した。

 

(全3ページ) 前ページへ  1  2  3  次ページへ