犬/猫/フェレット[症例]

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症例紹介~犬・猫・フェレット編

ここでは実際に来院され、診察や検査で手術適応となった犬、猫、フェレットの症例を紹介しています。主に手術時の撮影写真が掲載されておりますのであまり刺激が強い画像が苦手な方はご注意ください。

フェレットの副腎疾患

3才のフェレット。メス。
1~2週間前から頭と背中、腰の脱毛が目立つようになり、痒みがあるとのことで来院。
多くの症例では、メスの場合陰部の腫大が認められることが多く、また痒みを伴わないのが一般的とされますが、痒みの見られる個体もいます。
典型的症状であったことから副腎疾患と診断し、ホルモン療法による治療を行ないました。
根治的療法としては腫大した副腎の全または部分摘出を行なうべきとされていますが、内科的な注射による治療においても対症療法としては十分反応する個体が多いことから当院では注射療法を重点的に行なっています。
●上は初診時。
●下は治療後。この個体は初期であったため注射1回目で2週間後に発毛がみられました。これは注射1ヶ月後。
多くの症例では2回目もしくは3回目の注射で発毛する症例が多いようです。
毛色が若干黄色くなる傾向があります。

犬の膀胱結石

犬の膀胱結石

猫のデスメ膜瘤

猫のデスメ膜瘤

約5ヶ月齢の雑種猫。
家に居ついてしまったので健康診断にということで来院。
長い放浪生活からか体も衰弱しており、猫伝染性鼻気管炎により、軽度のくしゃみ、鼻水も見られるとのことであった。眼やにとそれに続発した細菌性の角膜炎から角膜潰瘍さらには眼球内容物の突出したデスメ膜瘤に移行していた。上の写真。写真ではわかりにくいが眼球から瘤のようなものが突出している。
猫伝染性鼻気管炎は、インターフェロンによる抗ウイルス効果と抗生物質による細菌の二次感染を治療しつつ、全身麻酔下でデスメ膜瘤の修復手術を行った。
手術は突出した部分の陥納後角膜縫合を行い、角膜の再生促進のため瞬膜-眼瞼縫合さらに眼瞼縫合を施した。数日後眼瞼縫合を解除し、抗生物質・角膜修復剤、角膜栄養剤を点眼してもらった。
さらに数日後瞬膜-眼瞼縫合を解除。
約1ヶ月ここまでよくなりました。写真下、やや白いモヤが残るもののかなり改善している。
追附、野良ネコ生活が長かったため、ノミはもちろん、皮膚のカイセンダニとシラミの感染をおこしていました。

フェレットの消化管内異物

フェレットの消化管内異物

1歳5ヶ月のフェレット。オス
急に食べなくなったとのことで他院にて受診。レントゲン検査でお腹が腫れていると説明され、血液検査において肝機能の異常と血糖値の上昇がみられ、肝臓の治療を主体とした治療で経過観察を指示されていたようですが、どんどん状態が悪化してぐったりしてきたとのことで当院へ来院されました。
触診にて胃の部分に腫瘤が認められ、全身的に状態が悪そうな毛ツヤではなく、急に食べなくなったとのことで異物による腸管閉塞を疑い、バリウム造影による経時的観察を行いました。ちなみに異物摂取歴はないとのことでした。

猫の子宮蓄膿症

猫の子宮蓄膿症

このところ元気がなく、陰部より血のような下り物を排泄するとのことで来院。レントゲン検査にて腫大した子宮が観察された。
開腹手術を行ない、血膿の貯留した子宮の摘出を実施した。子宮は正常の倍ほどに膨れあがり、摘出後子宮を切開してみると子宮粘膜の肥厚と充満した血膿が観察されました。

犬の消化管内異物

犬の消化管内異物

キャバリアメス
嘔吐5回して、食欲なし、元気なくグッタリしているとのことで来院。
レントゲンの単純撮影において、十二指腸部にガスの貯留が認められたものの、異物の存在は不明瞭であったため、バリウム造影による精査を行った。
胃の底部から幽門部(出口付近)、十二指腸部にかけてバリウムの残存が確認されたため、開腹手術を行った。
胃の内部にはタオル様の繊維が固まって入っており、十二指腸、空腸にかけて紐状に連なった状態で入っていた。

フェレットのジステンパー感染症

フェレットのジステンパー感染症

生後半年のフェレット。ジステンパーワクチン未接種。購入後数日で口腔周囲や目の周りの皮膚が肥厚、発赤し、鼻鏡(鼻の表面)部がカサブタのようになり、全身皮膚も点状の皮疹およびカサブタのようなゴワゴワした感じになったとのことで来院。食欲あり。下痢なし。顕著なハードパット症状なし。
他院での上診において細菌感染とのことで抗生物質などを処方されていた。
臨床症状から「ジステンパー感染」を疑い、抗原検査および抗体検査を行ったが、翌日の検査においては抗原(ウイルス体の検出)検査陰性。抗体(ウイルスに対する抵抗力)検査は、512倍以下ということで、感染初期のため体が反応していないか、体がウイルスに負けてしまっている状態を示唆される抗体価で感染自体を証明するには至らなかった。
抗生物質および抗ウイルス薬、脱水緩和の意味で皮下点滴などの対症療法で一週間経過観察を行った。
一週間後、再び抗原検査を行ったところ、ジステンパーウイルスの存在を示す陽性反応が出た。
フェレットのジステンパー感染は、100%の致死率と言われている。現在経過観察中であるが、治療よりむしろ予防をしっかり行い、感染しないようにすることが、なによりも大切です。
写真は典型症状。肉球の角化亢進いわゆるハードパッドは序々に現れているが初期には、はっきり確認できるほどではない。
購入したペットショップでは犬の販売は行っていなかったが隣接する犬・猫専門店ではときにジステンパー感染症の発症がみられていたようです。

フェレットの脊索腫

フェレットの脊索腫

3才のフェレット。尾の先端に小梅の種大の腫瘤が認められた。フェレットには比較的多く見られる腫瘍である。
(写真は摘出前に毛を剃った状態)
病理検査は行っていないが、脊索腫と思われる。

フェレットの肥満細胞腫

フェレットの肥満細胞腫

4才のフェレット。メス。
腰部の皮膚に突然現れたとのこと。外見上は虫刺されのあとのように見られるのが特徴。飼い主が気付いても放置されていることが多い。外見上の特徴から肥満細胞腫と仮診断し、摘出手術を行った。
摘出後の細胞診においても「肥満細胞腫」という結果であった。
※肥満細胞:この名前を聞くと多くの方は「太っているから?」ということを連想されるようですが、太っているから形成されるものではありません。本来「肥満細胞 mast cell」は体内にごく少量存在しています。細胞質に大小の顆粒(つぶつぶ)を持っていて炎症やアレルギー反応より顆粒が放出(脱顆粒)されるとヒスタミンなどのアレルギー物質を放出し、体に様々な影響を与えます。その肥満細胞が局所で集積している状態、もしくは腫瘍化している状態が肥満細胞腫となります。ですから小さくても影響力が大きい細胞であると認識する必要があります。

フェレットの結石

フェレットの結石

6才のメスのフェレット。
餌は「マーシャルフード」。主訴は頻尿および血尿。
右の写真は、横から撮ったレントゲン写真で、下腹部に大小の結石が白くはっきり写っている。
左の写真は、膀胱内から摘出した結石。おそらくストラバイト結石(リン酸アンモニアマグネシウム)と思われる。

猫の膀胱結石・FLUTD

猫の膀胱結石・FLUTD

病態

ネコは泌尿器系が弱く、冬季に飲水量が低下し尿が濃縮すると尿成分中の物質が結晶化し、膀胱内に結石となって血尿や膀胱炎となり、その結石や膀胱粘膜、出血により血球成分が尿道に詰まってしまうと尿の排泄ができなくなり(尿閉)、やがては腎不全に陥り死に至ります。

危険な品種

どんなネコでも条件さえそろってしまえば、尿石症の危険性はあります。なかでも「アメリカンショートヘアー」や「チンチラ」は遺伝的に尿石症の素因を持っているため要注意です。さらにオスでは尿道が細くて長いため、重篤になります。

発生病理

尿石症の多くは「ストラバイト結石」というもので、西洋の棺桶のような結晶構造をしており、「リン酸アンモンマグネシウム」という成分で形成されています。餌の中にマグネシウムの量が多かったり、体質的なものや膀胱炎により尿のpHが高くアルカリ性に傾いてくると、このリン酸アンモンマグネシウムが結晶化し膀胱内に砂粒のような結石が形成されてしまう。
この結石が膀胱内でザラザラ動きまわり、膀胱粘膜が損傷され、出血や炎症を起こし、残尿感や排尿痛が起こり、排尿回数が増えるように見えます。(頻尿)
この膀胱粘膜や血球成分、結石が尿道に詰まってしまうと尿の排泄ができなくなり(尿閉)、腎不全に陥り、やがては死に至ります。ですから尿閉症状が出てしまった場合緊急に排尿できるようにしてあげないと重篤な状態に移行してしまうので、様子を見ずにすぐに病院に駆けつけましょう。
腎臓は損傷をうけてしまうと、二度と再生はしない臓器なので、尿閉による急性の腎不全では点滴により、体内に蓄積されたアンモニアなどの毒成分を洗浄排泄することにより、数日でもとの状態に回復させることもできるが、慢性腎不全に移行してしまうと元の状態にもどすことができなくなり、やがては腎臓でのろ過能力が低下するためやがて体内から毒成分を排泄することができなくなり、「尿毒症」という末期状態となり痙攣がはじまりやがて死にしたってしまいます。
また、腎臓は血液のろ過を行う他に、血液を作らせる指令書にあたるホルモン物質「エリスロポエチン」を産生する臓器でもあり、慢性腎不全に陥るとエリスロポエチンの分泌もできなくなるため、貧血になってしまうことも動物を衰弱させる要因のひとつになります。

検査

尿検査で、結石の有無、pH、血尿の有無を検査し、結石のあるものではその結石を溶解させるための処置、処方食が必要となります。
血液検査では、BUN(血液尿素態窒素)、Cre(クレアチニン)を検査します。簡単に説明するとBUNは血液中の毒性分である窒素の量を、Creは腎臓自体のろ過能力を示唆していると考えて差し支えないでしょう。BUNは食後に若干上昇するものですが、異常値となるほど上昇してしまうとこの毒成分が口腔粘膜や胃粘膜を刺激することにより、よだれや嘔吐を起こし、さらに高値が持続すると脳障害を起こし、意識障害やケイレン発作を発症し、死にいたります。血液検査は現状を把握する上で大変重要な検査となります。

対処

単純な膀胱炎では、膀胱内を洗浄し、結石や血液、膀胱粘膜を洗い流すという意味から皮下点滴もしくは静脈点滴により尿量の増加を図ります。
腎不全に陥ってしまっている場合、排尿処置を施した上で、体内の毒素を洗い流し、脱水を緩和し、膀胱内を洗い流すという意味から静脈点滴による処置を行います。また、慢性腎不全では餌の中のタンパク質の量を低く抑え、BUNが上昇しないよう低タンパクの餌や腎臓でろ過できない毒成分を腸内でろ過させる目的のため「医療用の活性炭」を処方します。

症状

頻繁にトイレに行くようになったり、トイレでいきんでいる、トイレ以外で排尿する、排尿時に異様な声でなく、一日に何回も吐くなどの症状がよくみられます。

予防

トイレをいつも清潔にし、おしっこを我慢しないよう心がけます。
また、過去に尿石症になったネコ、アメリカンショートヘアー、チンチラなど尿石症素因をもつ品種では低マグネシウム(結石の原料抑制)食、尿pHを下げる処方食を生涯与える必要があります。

猫の横隔膜ヘルニア

猫の横隔膜ヘルニア

2ヶ月のネコ。
原因不明だが、何らかの外的衝撃(交通事故や強度の打撲)により、胸腔と腹腔の間を隔てている横隔膜が破れて肝臓や胃腸が胸の中に入ったしまうものです。当然肺が圧迫されるため、呼吸が出来なくなり、やがて死んでしまいます。
レントゲン写真では、肝臓や腸管が胸腔内に入り込んでいる状態が観察されますが、写真が小さくてわかりませんよね。

犬の肛門嚢破裂

犬の肛門嚢破裂

スカンクのオナラが出る器官が肛門嚢。犬や猫ではそれほど発達していないため、これらの動物は意識的にこの臭い袋からいわゆるガスが出ることはありませんが、小型犬では特に定期的に搾り出してあげないと化膿してこのように破裂します。通常は排便時に物理的に圧迫されることにより、少しずつ分泌排泄されているのですか、軟便や下痢の継続や個体差により溜まりやすい個体ではしばしば繰り返します。
猫でもときどきみられます。
ですから、トリミングのときなどに「肛門嚢お願いします」と言っておきましょう。
症状としては、カーペットや床におしりをこすりつけているときはこの病気の一症状であることが多いので注意が必要です。

フェレットの副腎疾患に続発したインスリノーマによる低血糖症

フェレットの副腎疾患に続発したインスリノーマによる低血糖症

6才9ヶ月のメスのフェレット。
昨秋より副腎腫瘍に典型的な尾から腰にかけての脱毛を発現。無治療であった。しばらくしてからインスリノーマ様症状(ふらつき・よだれ・口をクチャクチャする)を発現していたが飼い主が症状に気づかず、無治療であった。
食欲がなくなり、起立不能になったので、当院に来院された。
来院時、過度に痩せ細っており、腎周囲の腫れが顕著に認められ、レントゲン検査においても腎周囲の腫れ物と石灰沈着が認められ、意識混濁、ケイレン発作を起こしていた。
血液検査にて、血糖値13(正常100くらい、60以下ではインスリノーマの可能性が高いといわれる)で低血糖によるケイレン発作を起こしていた。
写真は、副腎腫瘍による典型的な脱毛の様子と入院して点滴をしているところ。鎮静剤でケイレン発作を抑えてある。
高齢のフェレットの多くで発症する病気なので定期健診と血液検査で早期発見・早期治療が大切です。

猫のリンパ肉腫

猫のリンパ肉腫

5才の三毛猫。メス。
元気なく痩せてきた。
レントゲンを撮ると上の写真ではわかりにくいが、下の横から撮った写真では棒の先に白い大きな塊がみられ、触るとデコボコしていた。場所的に腎臓の位置なので腎腫瘍を疑い。摘出手術を行なった。
お腹を開けると果物の「マンゴー」よりやや小さめの腫瘤(かたまり)があり、血管を十分縛って出血しないように摘出を行なった。
摘出後、病理検査を行なったところ多数の「異型リンパ細胞」がみられ、リンパ肉腫であることがわかった。
右の写真は摘出した腎臓を半分に割ってみたところ。

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